くり返す頭痛 むち打ち後遺症のフワフワ感について

運動不足、姿勢不良による慢性肩こりは頭痛の原因です。

加齢や過負荷、関節の酷使、頭痛につながる組織変性(頸椎、椎間板、靭帯などの異変)が遺伝的に起こりやすい人も頭痛体質の人が多い。

寝違えを起こしやすい、スポーツやケガの後遺症により首や肩に定期的に痛みを感じる、首や目が疲労を感じやすい、などが当てはまる人も多いのではないでしょうか?

偏頭痛は体内の原因部分が気圧の影響を受けることで自律神経反射により体内で起こる活動が血管拡張を引き起こし偏頭痛サイクルに入ると考えられています。

組織変性型の頭痛、頚椎症性の頭痛症状は、まず頸椎(骨)の病変が筋膜組織や頸神経を刺激して、筋肉にダメージを受けた時と同様の反応が起きる、また、『関連する筋肉①』に硬結を発生させる。硬結は血流障害を引き起こす。

➡それによって乳酸などの発痛物質が蓄積すると筋肉の癒着を招く、癒着は首周りの運動を妨げ、動作時にダルさや痛みを感じる場合もあります。その痛みは関連痛、放散痛として他の部位でも知覚される。この時点で、もともとの痛みの原因は本人には分かりません。次第に硬結部から発痛物質は遊離しだし、硬結の出来てしまった筋肉の停止部まで緊張と痛みが及んで後頭部痛・偏頭痛を引き起こす。患者本人が痛みをキツく知覚している後頭部をもみ解したところで痛みはあまり軽減しないという人も多いようです。後頭部の大きな筋肉の緊張は神経痛の要因にもなり易く後頭部とは別の場所にも痛みを知覚させる。

頸椎病変が上位頸椎であれば、頸神経(1.2.3番)を刺激して、延髄や脊髄の三叉神経核の反射作用で頭部まで刺激が放散し、後頭部痛、頭部の中心に頭痛を知覚する。

椎骨動脈の交感神経叢、あるいは頸部の交感神経を刺激・圧迫すると、脳の基底動脈システムあるいは頭蓋の内外の動脈の収縮拡張機能が障害して頭痛を起す、バレー・リュウ症候群はこれに含まれ、これを経験したことが無い医師はフワフワ感と表現する場合がある。非回転性めまいを伴う、この異常感覚は本人にとっては痛みと並んで重大な症状で集中力をフワフワ感、不快感に奪われる。

 

フワフワ感、押されるような感覚や酔ったときの舞い上がるような感覚、自分の頭が膨らんでいくような感覚だったりします。

ふわふわ感は一種のめまいに属しますが、原因が血液検査やレントゲンなどの画像検査で特定できないので、不定愁訴に該当します。

ふわふわ感のみで眼振はないのか、あるのか

どこで、どういう時にふわふわ感が起こるのか

   季節、気候、時間、場所、天候、疲労度、睡眠時間

ストレスや精神状態はどうだったか

同様の症状を持った人は、今、同じ症状を経験しているのか、そうでないのか

どのような施術、また具体的にどこに、どの施術を行うと軽減するか

自身で症状の度合いをいくらかコントロールすることは出来ているのか

など、事実やデータ、施術の結果から個々に判断するしかないのが不定愁訴です。症状が出てもある程度コントロール出来ているならそれで良いと思います。

利用者に対して、体の硬さ、関節の硬さ、今日の症状、いま感じている不快感についての情報、数日間の生活リズムはどのような状態であったか、関節可動域、骨格の歪みなどをなるべく把握して、有効と推測される施術や、めまいのためのオーソドックスな調整法(コリ、歪み、めまい以外の症状、問診や触診では把握できなかった異常に対してのアプローチの試験的導入)を行い変化を確認します。

頸椎捻挫(むち打ち)経験者がフワフワ感を自覚する理由は、筋緊張に感覚神経の存在する組織が牽引されるため、もしくは組織の膨隆により膨隆組織の周囲が圧迫されるためと私は理解している。バランスを取ろうと姿勢を変えても上部骨格が歪んでいる、循環不善が解決していないことなどが考えられます。

症状出現を繰り返す理由は、条件が揃うことで症状が出現し、また条件を満たさないときに症状は消失ないし軽減するということを繰り返している、と感じる。捻挫を起こしやすいコンディション(過緊張状態)のまま疲労を放置している、繰り返す頭痛であれば改善を体感するまでは比較的容易で施術により疲労をなるべくクリアに保つこと、骨格の歪みを少しでも整えて筋肉の不要な過緊張や不要な発達を抑制すること、天候に左右される頭痛でなくても私は整体やマッサージなどの施術が有効であると確信しています。

頭痛に振り回される日は無くせます。もし、あなたの頭痛が延々と痛むタイプであれば、早期に痛みを軽減、解除出来るまで、自分に合った対処法を見つけることを強く勧めます。そのために何が出来るかについては、検査、問診により的を絞り、症状軽減に有効な手技を特定する、もしくは有効であろう施術を受けてもらうことを勧めます。自身もふわふわ感は強いときと弱いときがありますが、まれに治まっているときもあります。

フワフワ感は、組織の病変やそれに伴う機能障害といったシンプルな原因であれば施術で解決できることがあます。原因は筋肉、コリに引っ張られて動きが無くなった首肩回り、循環不善の原因となりうる姿勢の改善、血流を阻害しそうな機能障害の改善を列挙して施術します。

椎骨動脈型頚椎症の患者においては、病変が椎骨動脈を押さえたため、脳の基底動脈システムからの血液を供給する障害が発生し、後頭部痛を引き起こす。

上記のパターンが一番に考えられるため、このタイプの頭痛コントロールのためには頭部と頸部の筋肉など各組織やその異常に対する調整が必要です。大きな筋肉が影響を与えやすいため、必ず胸鎖乳突筋にアプローチします。細かい筋肉で言えば椎骨間筋なども動脈に隣接するので意識して施術します。

私は施術の方向性や狙いを絞る上で、原因に繋がる情報を聞き出すこと、施術をしながら異常を探ること、症状変化が起こった施術方法の特定を重要視しながら施術を行います。教えてもらった原因や情報をもとに、ボディケアや歪み調整といった素朴な施術によりアプローチを行います。

もし『関連する筋肉①』があまり発達していなければ、偏頭痛をもたらす発痛物質は少量となる可能性を考えると、この筋肉が発達しないように、筋肉への常時負荷を減らしてやることは有効です。そのためにできることは、骨格がズレを起こさないように筋肉が頑張らなくても良いように頭痛頻度が落ち着くまでは定期的な施術調整が必要となります。